【学生・現役先生向け】知らなきゃまずい!いつから「保育者」呼びになったのか解説!

スキルアップ

こんにちは!はち先生です。

現在、保育施設や幼稚園等で働いている先生たちはご存知だと思いますが、「保育士」「幼稚園教諭」はまとめて「保育者」呼びになりました。

指導計画など書類を書くときも「保育者」。会議などで自分たちのことの総称も「保育者」。

平成28年くらいまでは保育士は保育士。幼稚園教諭は幼稚園教諭だったような・・・。

使えないと恥ずかしい場面も来るかもしれません。

一緒にいつから保育者呼びが始まったのか、どんな時に使うのか知ることで、保育力がワンアップ!しますよ!

今回の記事は、「知らなかった!」「恥ずかしい思いをした」なんてことがないように、「保育者」よびの移行について解説していきます。

それでは、どうぞ!

はち先生
はち先生

こんな人にオススメです。

  • 保育士さん
  • 幼稚園の先生
  • これから保育士・幼稚園を目指す人
  • 知識をアップデートしたい先生

保育者の意味

「保育者」とは何か、どんな意味が含まれているのか、深掘りしていきます。

辞書

広辞苑などには「保育者」という言葉は見つからないため、一般的に使われていない言葉のようです。

しかし、フレーベル館から出している「現代保育用語辞典」には次のように説明されています。

「幼稚園や保育 所などで保育に従事する者の総称である」

岡田正章ほか(編)『現代保育用語辞典』(フレーベ ル館、1997 年)

このように、一般には浸透していない言葉ですが、「保育用語」として「保育者」という言葉が存在しています。

教科書

保育者養成校で扱う教科書の一つ『保育者論』。この教科書では、次のように書かれています。

「なお、保育 士の養成課程なのに「保育士論」でなくて「保育者論」 なのはどうしてか、という疑問があるが、保育士は職務 についての法的名称であり、人間としては保育を行う者 という意味で保育者でよいのではないか、そのほうがあ る意味で裾野が広がるということ、やがて「総合子ども 園」が一般化していくことが予想され、保育士と幼稚園 教諭を兼ねたような仕事になっていき、職務名称も変わ る可能性がある、それを見越せば保育者論のほうが普遍 性があるのでは、ということで保育者論が選ばれたとい う事情がある。」

新保育士養成講座編纂委員会(編)『保育者論』(全 国社会福祉協議会、2012 年

子ども園では保育士資格を持った人と幼稚園資格を持った人が働いていること、今後は子ども園という形の保育施設が増えると予想し、それぞれ呼び方を分けるのではなく、総称して「保育者」になったようです。

保育冊子

(本研究は、調査1として保育所、児童養護施設、乳 児院に勤務する保育士、調査2として保育士養成施設に 勤務する教員、調査3として認定子ども園に勤務する保 育士及び幼稚園教諭を対象に実施する予定ですので、研 究テーマではあえて保育者という名称を使用していま す。)」

全国保育士養成協議会が 2013 年8月に発行した専門委員会課題研究報告書「保育者の 専門性についての調査」

全国保育士養成協議会は、保育士資格試験について取り扱っている機関だが、そこで出している冊子では、「児童養護施設、乳児院、保育士養成施設に勤務する教員。子ども園に勤務する保育士、幼稚園教諭」とかなり広い意味で「保育者」と呼んでいます。

時代の変化で総称になった

結論、保育士も幼稚園教諭も児童養護施設の教員等も「保育者」呼びになったのは、少子化や幼稚園の衰退化、こども園への移行など時代背景が関わっているようです。

確かに、子ども園が増えた時期から「保育者と呼ぼう!」というような風潮になった記憶があります。

「保育者」呼びの語源は複数あり、まだ明確に「保育士と幼稚園教諭、その他関係施設の教員は保育者と呼びます」という発令はありませんが、すでに保育者養成校等の授業では総称して「保育者」としていて、書類にもそのように記載するため、定着しつつあるのだと思います。

検索時の注意点

ここまでを読むと、これから免許取得を考えている方などは、「保育者 免許取得」と入力してしまうと思います。

しかし、1つ注意です。幼稚園教諭も保育士も総称して「保育者」と呼んでいますが、検索時に「保育者」と入力すると、広い範囲の情報を拾ってしまうため、「保育士 免許」「幼稚園教諭 免許」など目的に合わせて検索ワードを入れましょう。

ポイント
ポイント

『資格に関して分けて検索する理由』

それは、行政の管轄が違うからです。

管轄資格種類
厚生労働省保育士
文部科学省幼稚園教諭

厚生労働省のホームページで幼稚園教諭について調べても、文部科学省で保育士について調べても出てこないので、資格を取りたいと思っている方は、上記のキーワードで調べましょう。

保育士免許取得を目指している方はこちらの記事で詳しく説明しています。▶︎【保育士資格取得】2つの方法を紹介

保育士免許を目指している方は、こちらの記事に応募できる機関を記載しています。▶︎【あなたも取得できる!】勉強するのは筆記と実技だけ

まとめ

今回は、論文を参考にして、「保育者」呼びについて追求していきました。

  • 「保育者」は保育用語
  • 子ども園が増えたことも背景にある
  • 広い意味で総称して呼ばれるようになった
  • 検索する場合は、総称よりも保育士・幼稚園教諭のように資格で分けて検索しやすい

しかし、様々な論文を見てみると、「保育者」という言葉を使われている論文は意外にも1995年のものだったりと、学術的な言葉として昔から存在していたのだと思います。

引用:田村 滋男 「保育者」と「保育士」について 永原学園・西九州大学短期大学部 紀要第 44 号 別冊(平成 26 年3月)

皆さんも、明日から書類に書くときや会議の時などに「保育者」使ってみてください!

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